オーブン200度で1時間の電気代はいくら？節約NAVIが徹底解説！

こんにちは！「でんき節約NAVI」運営者の光熱費ソムリエ・ゆかです。毎日のようにオーブンで料理やお菓子作りを楽しんでいるあなたは、ふと「オーブン200度で1時間の電気代って、実際いくらなんだろう？」と疑問に思っていませんか？ここ、気になりますよね。

特に、最近は電気代の単価自体が高騰していて、請求書を見るたびにドキッとするものです。電子レンジやトースターに比べて、オーブンは消費電力が高いイメージがあるからこそ、コストが気になりますよね。もし、1回の運転で何十円もかかるなら、使用頻度を減らした方がいいのか、時間帯をずらした方が良いのか、計算して対策を立てたいと考えているかもしれません。

私自身、自宅でオーブンを使う際にはこの電気代が常に頭をよぎるので、今回、一般的なオーブンレンジの性能と最新の電気料金単価をもとに、オーブン200度で1時間の電気代を徹底的に比較し、その結果をわかりやすく解説します。この記事を読めば、あなたのオーブン利用に関する不安はスッキリ解消し、具体的な節約方法までわかりますよ！

• オーブン200度で1時間運転の具体的な電気代がわかる
• 定格消費電力と実際の電気代が違う理由を理解できる
• 週に何回使うと年間でいくらかかるかがわかる
• 今日からできる具体的な電気代削減テクニックが身につく

オーブン200度で1時間の電気代はいくら？精密計算で結論

オーブン200度で1時間の電気代を計算する際に、多くの人が勘違いしやすいポイントや、実際の電気代がどのように決まるのかを、わかりやすく解説します。

結論！オーブン200度で1時間の電気代は約21円の理由

結論からお伝えしますと、一般的な定格消費電力1,200Wのオーブンレンジを200度で1時間運転した場合の電気代は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価（31円/kWh）で計算すると、約21.45円となります。

この数字は、オーブンが持つ最大の消費電力（定格電力）を1時間ずっと使い続けたと仮定して計算した簡易的な電気代（約37.2円）と比べて、かなり安いと感じるかもしれません。この差が生まれる理由は、オーブンの運転の仕組みにあります。オーブンは、設定温度に達するとヒーターをつけたり消したり（ON/OFF）する制御を行うため、実際には1時間フルパワーで電気を使い続けるわけではないからです。

定格消費電力1200Wでの簡易計算との大きな差

オーブンレンジのカタログなどに記載されている定格消費電力1,200W（=1.2kW）を使って、単純に電気代を計算すると以下のようになります。

しかし、先ほどお伝えしたように、実際の電気代は約21.45円です。この差が生まれるのは、オーブンの運転が「予熱フェーズ」と「安定運転フェーズ」の2段階に分かれているからです。簡易計算では、オーブンが庫内を温めるために最大の力（1,200W）を使い続けると想定していますが、現実には、設定温度の200度に達した後は、その温度を維持するための力しか使わないため、消費する電力が大きく下がります。

予熱と安定運転：消費電力が変わる仕組み

オーブンの電気代を正確に理解するには、運転の仕組みを知ることが重要です。

予熱フェーズ（運転開始〜200度到達まで）

この段階は、庫内を一気に200度まで温める必要があるため、ヒーターがほぼ休みなく最大の力に近い状態で稼働します。この時の消費電力は、定格の95%（約1,140W）程度と非常に高くなります。約10分間の予熱にかかる電気代は、この高負荷な運転によって約6.01円になります。

安定運転フェーズ（200度維持）

設定温度の200度に達した後、オーブンはサーモスタットという機能を使って温度を一定に保とうとします。庫内の温度が少し下がるとヒーターをONにし、温度が上がるとOFFにするという「断続運転」に切り替わるのです。このヒーターがONになる割合（デューティサイクル）は、一般的に約50%程度と推定されます。つまり、残りの50分間の電気代は、約15.44円で済むのです。

知っておきたい！電気代の計算方法と単価31円/kWh

今回の計算で使った基本ルールと単価について説明しますね。私たちが電気代を計算するときは、以下の式を使います。

電気代 (円) = (機械の消費電力 × 使った時間) ÷ 1000 × 電気の料金単価

この計算で用いた「電力料金単価 31円/kWh（税込）」というのは、多くの家電製品のカタログや比較記事で使われる、公的な目安単価です。ただし、この31円/kWhというのはあくまで「目安」であり、実際に皆さんが電力会社に支払っている電気代は、以下の要因で大きく変動します。

• 燃料調整額（FCA）：天然ガスなどの燃料価格の変動で、単価が上下します。
• 市場連動型プラン：電力の需給がひっ迫する時間帯（夕食時など）に電気代が急に高くなることがあります。

そのため、計算結果の約21.45円は、安定した市場を前提とした計算値であることを頭に入れておいてください。実際の請求額は、契約プランや時期によってもっと高くなる可能性もあるんです。

頻度別コスト：週1回、毎日使う場合の年間電気代

1回あたり「約21.45円」ということが分かりましたが、これを年間に換算すると、けっして無視できない金額になります。あなたのオーブン200度で1時間の電気代の年間コストをチェックしてみましょう。

毎日使うヘビーユーザーの場合、年間で約8,000円近い支出になることがわかります。1回あたりのコストは安くても、塵も積もれば山となる、というわけですね。だからこそ、ちょっとした節約の工夫が大切になってくるんですよ。

オーブン200度で1時間の電気代を抑える！今日からできる節約術

オーブンの電気代は、機器の性能よりも、使い方（＝あなたの行動）で大きく変わります。私が実践している、効果的な節約術をご紹介します。

熱効率を最大化する調理のコツと節約の秘訣

オーブン節約の基本は「熱を逃がさないこと」です。熱が逃げてしまうと、オーブンはその失われた熱を補うためにヒーターを余分に動かします。これが実効消費電力の上昇、つまり電気代の上昇に直結します。

特に重要なのは、予熱が終わったらすぐに食材を入れることです。予熱で費やした高いエネルギーを無駄にしないよう、素早く調理に移りましょう。食材が均一に加熱されるよう、事前に食材の大きさや厚さを揃える工夫も、調理時間の延長を防ぐための大切なコツです。

扉の開閉は熱損失の最大の敵！電気代に直結

「焼き具合が気になるから…」と、ついついオーブンの扉を開けて中を確認していませんか？これが実は、最も電気代を押し上げる行為なんです。

庫内の確認は、できるだけ扉を開けずにガラス窓越しに行い、開閉は厳格に最小限に抑えましょう。たったこれだけの意識で、電気代は大きく変わるはずですよ。

連続運転が鍵！まとめて調理するメリット

「熱効率の改善」を具体的に実現する方法が、この「連続運転」です。オーブンは予熱に一番電気を使います。この高負荷な予熱フェーズをいかに減らすかが節約のポイントです。

例えば、30分の調理を2回に分けると、予熱が2回必要になり、電気代は約24.74円かかります。しかし、60分間連続で調理（または、続けて別のものを調理）すれば、予熱は1回で済むため、電気代は約21.45円で済みます。つまり、一度にまとめて調理（バッチクッキング）をするだけで、約3円以上の節約になるという計算です。庫内の残熱を次の調理に活かす意識が、結果的に電気代を安くしてくれるんです。

電子レンジやトースターとの電気代比較

オーブンの電気代がわかったところで、他の調理器具と比べてみましょう。調理の工程によって、最適な器具を使い分けるのが賢い節約術です。

• 電子レンジ：圧倒的な効率
  食材内部から温めるため、短時間での加熱効率はオーブンより格段に上です。例えば、かぼちゃの下茹でなら、電子レンジ5分で約2.25円、ガスコンロ20分で約7.2円です。長時間オーブンを使うレシピでも、下ごしらえを電子レンジに任せることで、オーブンの運転時間を短縮でき、トータルコストを抑えられます。
• オーブントースター：少量・短時間なら最強
  庫内容積が小さいため、予熱に必要なエネルギーが少なく済みます。パンや小さなグラタンなど、少量かつ短時間で済む調理は、大型オーブンレンジを使わずにトースターで済ませるのが鉄則です。

電力プランの見直し：時間帯割引の活用法

どれだけオーブンの使い方を工夫しても、電気代の「単価」自体が高ければ、節約効果には限界があります。オーブン利用が多い家庭にとって、最も大きな節約効果をもたらす可能性があるのが、電力契約プランの見直しです。

オーブンのように電力消費の大きい機器を、電力単価が安い「夜間割引」などの時間帯別料金プランのオフピーク時間帯に使うようにシフトすれば、物理的な節約技術以上の大きな経済的効果が得られます。あなたのオーブンをよく使う時間帯と、契約している電力プランの単価を一度確認し、見直すことを強くおすすめします。

まとめ：オーブン200度で1時間の電気代と効果的な節約術

この記事では、オーブン200度で1時間の電気代がいくらなのか、そしてそのコストをどう抑えるべきかについて解説しました。

もう一度、重要なポイントをまとめますね。

• 一般的な目安として、オーブン200度で1時間の電気代は約21.45円です。
• このコストは、予熱（高負荷）と安定運転（維持）という、オーブンの賢い運転の仕組みによって、カタログの定格消費電力から計算される簡易値よりも安くなっています。
• 電気代を抑えるための最大の秘訣は、扉の開閉を極限まで減らすことと、連続運転で予熱コストを償却することです。

オーブンは便利な調理器具ですが、高負荷機器であることは間違いありません。使い方や電力プランを見直すことで、年間数千円単位の節約も夢ではありませんよ。ぜひ、今日から意識して実践してみてくださいね！